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昨年に比べインフルワクチンの供給遅れ、しばらく供給減が予想されます

[2021.09.08]

先日、このようなニュースがありました。

コロナで資材不足、インフルワクチンに供給遅れ…11月以降には安定見通し

インフルエンザワクチンを製造する過程では、その対象となるウイルスなどが作られますが、ウイルスやその毒素を不活化したものをワクチン製剤としています。下の図の「不活化・精製」の部分です。

(出典:厚生労働省)

コロナワクチンでも下の図のように不活化→製剤化が行われます。

(出典:日経新聞)

この不活化、精製を行うまでは、毒素やウイルスの残骸などの不純物が含まれています。これをそのままヒトに接種するわけにはいかないので、「濾過(ろ過)滅菌」という手法を用いて、不要な物質を取り除きます。濾過滅菌とは名前の通り「濾過」することで滅菌(ウイルスや細菌などを完全に取り除く)します。物質の大小や結合しやすさなどを利用し様々な物質を除去していきます。泥水を濾過して綺麗な水を作り出すので有名ですね。

濾過の際には専用のフィルターを使用するのですが、このフィルターはインフルエンザワクチンでもコロナワクチンでも製造の過程で必要になってきます。とくにコロナワクチンは全世界で製造が急ピッチで行われており、フィルターなどの資材不足が全世界で深刻になっていると言われています。

米国「囲い込み」でワクチン資材が不足、他国メーカー困惑

コロナワクチン製造のあおりを受け、インフルエンザワクチンの製造に使用される滅菌フィルターも手に入りづらくなっているようです。そのため、最初にあげた記事のように、インフルワクチンの供給の遅れが発生することが予想されています。

当院でも毎年インフルエンザワクチンの予防接種は行っておりますが、モノが入ってこないことには接種をできません。今の時点では、いつどれくらいの量が卸されるのか、さらには納入価格も決まっていない状況です。

接種を開始しましたらホームページやtwitterでお知らせさせていただきますので、接種を希望されている方は定期的にチェックしていただければと思います。また、現在行っているコロナワクチンのようにインフルワクチン自体も入ってこず、ご迷惑をおかけするかもしれませんが、何卒ご協力をお願いします。

※コロナワクチンの電話お問い合わせが未だに多い状況です。ホームページには記載しておりますが、誠に申し訳ないのですがワクチンが入ってこないため、予約をお断りさせていただいている状況です。インフルワクチンのお問合せについても接種開始のお知らせがあるまでは、極力控えていただけますようお願いします。今現在、体の調子が悪くてお電話をかけてこられる方も中にはいらっしゃり、回線の都合でそれが繋がらなくなることを避けたいと思っております。ご協力のほど宜しくお願い致します。

N. Nishi

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