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マイナンバーカードの保険証利用がいよいよ始まります(当院はまだですが・・・)

[2021.10.01]

マイナンバーカードの健康保険証利用 本格運用10/20開始へ(日経新聞)

国家プロジェクトとして当初は本年3月開始を予定していたものの、色々とトラブルが相次いだため10月頃への延期を発表していた本件でしたが、いよいよ再度リリースをするようです。

当院では、マイナンバーカードのカードリーダーの設置やシステム改修が遅れており、まだしばらくはマイナンバーカードでの受付はできないのですが、これが実現すると、患者さんや医療機関には大きなメリットが生まれます。

例えば、患者さんはマイナポータルでご自身の特定健診(お住まいの自治体で受けられる健診ですね)の情報や病院で処方してもらった薬の情報が確認できるようになります。さらに、患者さんの承諾があればこれらの情報を医療機関でも確認できるようになります。これは医師にとってはありがたいことです。患者さんのお体の健康状態や治療の記録を知ることで正確な診断の助けになり医療の質が上がるのです。さらに、災害時やお薬手帳などを紛失してしまった場合に大いに役に立つと言われています。2011年の大震災時には、定期の処方薬が切れてしまったので、避難先で医師に処方をお願いするにも、どのようなお薬を飲んでいたのかが分からず、患者さんも医師もとても大変な思いをしたという声を聞きました。

このようにマイナポータルをベースにして自身の医療や健康情報について確認さらに医師に共有できるようになるというプロジェクトは実は「データヘルス改革」という国家プロジェクトとしてまだまだ先の計画があります。

今までは患者さんの検査情報や治療のデータは通院している病院のカルテに保管されていましたが、これを患者さんがデータとしてマイナポータルで保持するという考え方が出てきています。これをPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)といい、これを推し進めるべく国家プロジェクトが進められています。これが実現すると次の図のように大きなメリットがあります。

(厚生労働省データヘルス改革推進本部より抜粋)

データヘルス改革の工程表を見ると今後は、2022年には電子処方箋や手術、透析、医学管理の情報が見られるようになりそうです。コロナ禍で非接触が求められるようになりましたが、処方箋は紙のままでした(FAXなどを使用し、薬局に情報を送付することはできていましたが、最終的には紙の処方箋を薬局に提出しなければならないのです)ので、これは実現するととてもありがたいことですね。

(厚生労働省データヘルス改革推進本部より抜粋)

現在の国民のマイナンバーカード保有率は概ね1/3程度のようですが、マイナポータル上でマイナンバーカードを保険証として利用できるようにしている人はそのうちの1/10程度だそうです。効率よく質の高い医療を提供するためにも早くマイナンバーカードが普及すること、データヘルス改革が進むのを期待します。

N.Nishi

 

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